キリン氷結のCMが放送中止になったワケ


キリンから販売されている酎ハイ「キリン氷結」のウェブCMとして製作されたアニメCMが、アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)と主婦連合会の働きかけにより放送禁止措置がとられ、動画が非公開になりました。

このキリン氷結のCMが放送禁止措置になったのにはどのような理由があるのでしょうか。

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CMの何が問題だったのか?

どのようなCMだったのか

まず、このキリン氷結のアニメCMがどのようなものだったのかを簡単に説明します。

このCMは「キルラキル」や「宇宙パトロールルル子」など数々のアニメ作品を手掛けるアニメ制作会社TRIGGERが製作したアニメーション作品であり、20代の若い世代が登場する短編アニメーションです。

氷結のキャンペーン用として作成し特設サイトで閲覧することができるようになっていました。

登場人物は25歳のイラストレーターアンナ、21歳で声優・アーティストのサキ、21歳で大学3年生のチヒロ、同じく21歳で大学3年生のタツヤといった20代前半の若者がメインとなっていて、自分の好きなことにに打ち込む姿や若者文化を飲酒シーンにからめるような内容となっています。

どのような部分が問題とされたのか

ASKと主婦連合が国税庁酒税課に送り、ウェブ上に公開された放送禁止を求める要望書によると、このキリン氷結のCMが「未成年飲酒を助長するのではないのか」といった理由で放送禁止を求めていることがわかります。

まず、ASKの主張によると、アニメやゲーム、SNS、声優、アイドルといったような、いかにも若者が好みそうなものを飲酒シーンにからめていること、またアニメーションといういかにも若者へ向けた表現方法でPRしていることなどから、未成年に大いにアピールする内容であるとのことでありました。

また、ウェブサイト上のCM映像は、特設サイト等では20歳以上かどうかを選択する項目があるものの、単に「はい・いいえ」を選択するだけで認証ができ、未成年でも閲覧できる状態にあること、また動画投稿サイトに映像が投稿されている場合、外部サイトやユーザーがその動画を引用すると年齢認証せずに未成年も閲覧できてしまうことなどの問題があると指摘もされていました。

また、登場人物の年齢設定が、成人はしているものの、いずれも20代前半であるということもASKらは問題に挙げていました。

地上波で現在放送されているお酒を扱ったCMには、各企業の自主規制で25歳未満の人物をCMに起用しないというローカルルールが存在するそうですが、氷結のウェブCMには20代前半に設定されたキャラクターが登場することから、こういった自主基準が適用されていない、またウェブCMにこういったゾーニング対策などの自主基準がまだ設けられていないことを問題視しています。

このような点をまとめた文書を送り、放送禁止を要望した結果、このキリン氷結のCMはウェブサイトから削除され非公開になることになったのです。

この放送禁止事例から考えられること

この一連の非公開までの流れからは双方の主張から様々な問題が指摘することができます。

まず、アニメーション作品が未成年に向けた作品であるという主張がありましたが、すべてのアニメーション作品が未成年へ向けた作品であるという断定ができるわけではなく、さまざまな年代へ向けた作品が存在しているのが事実です。

今回のウェブCMでも、確かに若者が好むような要素が多く出てきていますが、未成年というよりは、20代が親近感や興味を持つような大学や将来の夢、社会人としての自分といったような部分が描かれています。

キリン氷結のような酎ハイは、メインターゲットが20代や30代といったような若い世代になっているため、そういった層へのアピールがしたかったためのアニメーション表現だったのではないかと考えられます。

そういった意味から、今回のASKの主張はやや的外れな部分も多く、少し大げさに主張している部分も多いのではないかと思われます。

このような過度な規制が表現の自由を奪う結果にもつながってしまうため、もう少し柔軟な対応ができたのではないかとも考えられます。

一方で、ウェブ上でのCMに表現の自主基準やゾーニング対策が行われていないという事実も今回の件で判明しました。

確かに、ゾーニング対策を行っていても、それが間違った形で拡散されてしまったり、想定していなかった層に閲覧されてしまうこともあります。

未成年の飲酒によるダメージは深刻であるため、未成年の飲酒がいかに危険なのか、無謀な飲酒が健康にどのような損害をもたらすのか、といったような部分を的確に伝えられるような仕組みづくりが必要となってくるでしょう。

しかしやはり、対策として締め付けや表現の規制を行うだけでは、根本的な解決にはなっておらず、伝えたい内容が伝わらないままになってしまいます。

企業が自由なCMを表現できることと危険性をきちんと伝えること、両方の観点で取り組むべきでしょう。

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