漫画作品がドラマ化するのは最近では珍しいことではありません。
しかし、中には原作でのイメージと違ってがっかりしてしまうものもあります。
そこで、実写化に成功したドラマについて紹介します。
実写化に成功したと言える作品
1.ごくせん
ごくせんは集英社の漫画雑誌「YOU」で2000年から2007年にかけて連載されたコメディ漫画です。
ごくせんとは極道先生を略したもので、極道を父親にもち、その跡取りでもある山口久美子通称ヤンクミが男子高の学級担任となって活躍する物語です。
連続ドラマとして3シリーズが作られた人気シリーズで、2002年から2008年にかけて放送されました。
他にも単発ドラマが作られるなど非常に人気の高いドラマでした。
ドラマ人気の影響で少女漫画である原作も注目を集めました。
1作目はほぼ原作に忠実に作られましたが、以降はオリジナル作品となっています。
原作では極道であるところを、暴力団排除の気運が高まる社会的な背景も加味し、任侠集団として描かれています。
ヤンクミを演じた仲間由紀恵は本作品を持って一躍大女優の仲間入りをし、数字が採れる女優として持て囃されることになりました。
見逃せないのは、ヤンクミが担当するクラスに所属していた素行不良の高校生たちのキャスティングです。
松本潤、小栗旬、亀梨和也、赤西仁、三浦翔平らが顔を揃え、女性ファンを中心に熱狂的な盛り上がりを見せました。
当時まださほど有名でなかった若手俳優たちを多数輩出したことも特質すべきことです。
石垣佑磨、成宮寛貴、速水もこみち、小池徹平、小出恵介、髙木雄也、三浦春馬、石黒英雄、中間淳太などなど、後から見かえせば錚々たる顔ぶれです。
少女漫画はターゲットが絞られるのが通例ですが、この実写化によって爆発的に知名度を上げました。
ごくせんは、まさに成功したドラマの1つとして数えることが出来るでしょう。
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2.のだめカンタービレ
のだめカンタービレは女性漫画誌「Kiss」で2001年から2010年にかけて連載されていたクラシック音楽を扱った漫画です。
2004年には第28回講談社漫画賞少女部門を受賞しています。
エリート音大学生・千秋真一はピアノ科に所属し指揮者を目指していましたが重度の飛行機恐怖症からクラシックの本場であるヨーロッバに行くことも出来ないため将来を悲観しています。
ひょんなことでマンションの隣の部屋に住む野田恵(通称・のだめ)と知り合います。
野田恵は入浴はじめ生活がすぼらで、周りからのだめと呼ばれていますが、ピアノに関しては天才的な才能を持つ女性です。
主人公の野田恵を上野樹里が、千秋真一を玉木宏が演じましたが、それぞれハマリ役で、二人の掛け合いが大変面白く、人気を集めました。
漫画独特の表現をテレビドラマでも出来る限り表現しようという新しい試みが行われたドラマでもあり、斬新な演出が話題となりました。
この漫画の実写化によって、クラシック音楽に興味を持つ人が増えたと言う功績も見逃せません。
2008年には「のだめカンタービレ 新春スペシャル in ヨーロッパ」が、2009年から2010年にかけて映画「のだめカンタービレ 最終楽章」の二部作が作られ公開されました。
野田恵を演じた上野樹里が、あまりにハマリ役でしかも強烈な個性を打ち出していたため、以降なにを演じても「のだめ」を彷彿とするという影響も残りました。
クラシックファンも原作ファンも楽しめたのだめカンタービレは、実写化によって成功したドラマとしてカウントすることが出来るでしょう。
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3.海猿
海猿は1999年から2001年にかけて週刊ヤングサンデーで掲載されていました。
海上保安官・仙崎大輔を主人公とし、相棒(バティ)や恋人との間に紡がれるお話を盛り込みながら、海難救助で活躍する姿を描いた傑作です。
ドラマは映画の後に作られたと言う珍しい経緯があり、NHKのハイビジョンテレビでも「海猿~うみざる」として別のキャスティングでドラマが作られるなど非常に人気が高い作品です。
よく知られているのはフジテレビが手掛けたシリーズで、主人公の仙崎を伊藤英明が、恋人の環菜を加藤あいが演じました。
このシリーズが爆発的にヒットしたことで原作にも注目が集まりましたが、原作では主人公のイメージや設定などが大きく違っていました。
ドラマと同じ配役で作られた続編は「LIMIT OF LOVE 海猿」「THE LAST MESSAGE 海猿」「BRAVE HEARTS 海猿」と4作目まであり、どれも成功を収めた人気シリーズでした。
シリーズ合わせた累計興収は240億円を超えるとも言われていました。
ところが原作者との間にトラブルが発生したことをキッカケにして、今後続編が作られることは絶望的になりました。
漫画の実写化としては大変成功を収めたドラマではありましたが、原作者に無断で関連書籍などが販売されていたと言われており、原作者が今後の映像化を認めない方針を打ち出してしまいました。
大人気シリーズだっただけに残念ですが、原作者の持つ知的財産権への配慮の重要性が改めて痛感させられることになりました。
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