日本国内で執り行われる葬儀の約8割は、仏式と言われています。ですが、後の2割は他の宗教の儀式に則って、葬儀は執り行われている事になります。
キリスト教式の葬儀に参列する際に、気を付けたいマナーにはどのようなものがあるのでしょうか。
参列する際の服装をチェック
キリスト教の葬儀に参列するという場合、仏式の葬儀同様服装のマナーがあるので確認しておきましょう。服装は仏式の葬儀に参列する場合と、同じものでもマナー違反にはならないと言われています。
男性であれば喪服・ダークスーツ、女性は黒のスーツやアンサンブル・ワンピースといった服装が基本です。
一般的に、仏式のお葬式よりも、服装に対するマナーはさほど厳しくないと言われています。夏場であれば男性の場合、白いシャツと黒のネクタイを締めた服装でも問題ないようです。
靴やバッグといった身に着ける小物も、黒い色のものを選べば、お葬式に参列しても浮く事はありません。ただし、光沢感のある素材の小物は、派手さが出てしまうので避けるのが基本です。
時計やアクセサリーは、華美なデザインの物を、選ばないようにしましょう。アクセサリーの素材は仏式同様、パールを選ぶ事をおすすめします。
仏式のお葬式では、持参するのがマナーとなっている数珠ですが、キリスト教徒の方のお葬式と事前に分かっているのであれば、持参しないのがマナーです。
御花料を包む際のマナー
仏式のお葬式では、香典を持参するのが基本ですが、お香を焚く儀式を行わないキリスト教のお葬式では、香典の代わりに、「御花料」を包むのが一般的です。
仏式のお葬式に持参する香典は、水引のあるものを選ぶのがマナーですが、御花料はキリスト教の葬儀用として販売されている熨斗袋に現金を包みます。
ユリの花や十字架がプリントされた熨斗袋か、白無地の封筒を購入しましょう。
カトリックは「御ミサ料」、プロテスタントは「忌慰料」、そしてフルネームを表に書くのがマナーですが、詳しい宗派が分からない場合は「御花料」と書いても問題はありません。
御花料として包む金額は、故人との関係性によって変わります。事前にどのくらい包めば良いのかチェックしておくと、もしもの時にも安心です。会社関係や友人の場合は、5000円から1万円程度、包むのが相場となっています。
祖父母や、叔父・叔母、いとこといった親族の場合は、約1万円から3万円、兄弟やその配偶者の場合は、3万円から5万円包みましょう。
自分の両親に包む御花料の金額は、5万から10万が一般的です。
献花の手順を確認しよう
仏式のお葬式のようにキリスト教のお葬式では、お焼香の儀式はありません。かわりに献花といって、花を故人に手向ける儀式が執り行われます。献花では、白い菊やカーネーションを、祭壇に捧げるのが基本です。
ただし、ただ単に花を手向ければ良いという訳ではなく、献花にもマナーがあるのでチェックしておきましょう。祭壇へと進み、係の人から両手で花を受け取るのですが、この時に花が右手にくるように持つのがマナーです。
その形をキープしたまま、遺影に一礼しその後、祭壇側に根元が向くように時計回りに回転させましょう。
左手の甲を下に向け、右手で茎の下を支えつつ献花台に置きます。最後に遺族や神父に一礼をして、自分の席へ戻るのが献花の手順です。
仏式以外のお葬式に、今まで参列した経験が無いという方の場合、献花の手順に戸惑ってしまうかもしれません。いつ仏式以外のお葬式に参列するか分からないので、細かい手順も確認しておくともしもの時に安心です。
インターネット上には、献花の手順を動画で紹介している場合もあるので、参考にしてみてはいかがでしょう。
注意したいマナーとは
キリスト教のお葬式に参列する際は、仏式のお葬式には無いマナーを守らなければいけません。仏式のお葬式ではご遺族に対し、お悔みの言葉を伝えるのがマナーですがキリスト教のお葬式では、お悔みの言葉は不要です。
キリスト教では、死に対する考え方が違い、永遠の命が始まると捉えられています。亡くなった事は悲しい出来事でも、不幸な事ではないという考え方が基本です。
ですので、お悔みの言葉を伝えるのはふさわしくないと言われています。ですが、お葬式に参列した以上、ご遺族の方には言葉をかける必要もあります。
どのような言葉をかけるのがふさわしいか、事前にチェックしておく事が重要です。「安らかな眠りをお祈りいたします」といった、故人の安寧を祈るのが一般的です。
また、お葬式では讃美歌や聖歌を謳う儀式が行われます。強制的に参加しなければいけないという事はありませんが、事前に歌や祈りの一節が書かれた紙が配られるケースがほとんどです。
この場合は、聞いているだけでなく、出来るだけ参加するのがマナーと言われています。
最後に
日本人にとって、あまり馴染みのないキリスト教のお葬式ですが、宗教も多様化している事もあり、これから参列する機会が出てくるかもしれません。
馴染みのないお葬式だからこそ、しっかりマナーを確認しておく事が大切です。
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