世界遺産・原爆ドームのおすすめ観光方法

原爆ドーム
アニメ映画「この世界の片隅に」で、主な舞台の広島県呉市だけでなく、重要モチーフの一つ、原爆の惨禍を伝える象徴である原爆ドームを実際に見に広島市を訪れてみたいと考えて、旅行を計画されたかたも多いのではないでしょうか。

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平和の尊さを学ぶ原爆ドーム

原爆ドームへは観光バスやタクシー利用が便利ではありますが、広島駅から路面電車に乗って行くのがお勧めです。

繁華街を通り抜け、原爆ドーム前の電停に降り立つと、川のほとりにたたずむ原爆ドームがすぐに目に入ります。

繁華街のビル群のそばだけに、思いのほか小さいという印象を持たれるかもしれません。

もともとの建物は広島県産業奨励館

今は原爆ドームと呼ばれるこの建物は、原爆が投下される前は、広島県産業奨励館と呼ばれていました。

広島県のさまざまな特産品を、販路開拓のために紹介する施設ということで、今でいう東京ビッグサイトで行われる産業イベントの、ささやかな地方版といった展示が行われていたようです。

大正時代には、当時、捕虜として日本に居たカール・ユーハイムが焼いたバームクーヘンが製造販売されたこともありました。

日本人が初めてバームクーヘンと出会ったのは、今から100年ほど前の、このドームの真下だったのです。

広島県産業奨励館は1915年(大正4年)4月5日に竣工され、同じ年の8月5日に開館しました。

30年後、原爆が投下された8月6日は、開館記念日の翌日だったということになります。

広島県物産陳列館の設計を担当したのは、チェコの建築家ヤン・レツル。

特徴的なドームは、その先端までの高さが約25メートルあって、欧風ごのみの当時の感覚から見ても、たいそうハイカラな、最先端の建物に見えたことでしょう。

建物全体を電飾で飾ってライトアップした映像も残っており、きらめく電灯が川面に映る華やいだ雰囲気を、多くの広島市民が楽しんだことと思われます。

ライトアップの祭典が原爆投下の何年前の出来事だったのか、今は判然としませんが、おそらく、実際に見たという人のほとんどが、1945年(昭和20年)8月6日に投下された原子爆弾によって、この世から消滅させられてしまったはずです。

かろうじて生き残った人々も、筆舌に尽くしがたい苦しみのなか、生涯を終えることになりました。

原爆ドームが、原爆ドームでなかったころの華やかな日々を実際に知ってる人は、もうほとんど、この世からいなくなってしまっているのです。

二度と同じような悲劇が起こらないようにと文化遺産に

一瞬の閃光とすさまじい爆風、その後の大火災で、人々もろとも、広島市内の建物はほとんどが破壊され尽くされたのですが、原爆ドームを含むいくつかの建物が、被曝建物として、今も原爆の惨禍を伝え続けています。

ほぼ爆心地にある原爆ドームが倒壊をまぬがれたのは、まさに、原爆がほぼ真上で炸裂したからと言われています。

屋根の真上で発生した壮絶な熱線が、ドームの屋根に使われていた銅板を一瞬で溶かし、直後の爆風は建物の中に直接吹き込んで、窓などから外に通り抜けて行き、結果、爆風による建物自体の倒壊を免れたと考えられています。

そうして建物は残りましたが、朝の8時15分、仕事を始めるべく建物のなかに居た人々は、この世ならぬ熱戦と爆風を受け、ひとたまりもなかったはずです。

風情ある川がいくつも市内を流れる広島は、食べ物もおいしい水の都ですが、無邪気な観光旅行の思い出のみでは終われない面を持っています。

楽しい旅の思い出だけ作るべく、原爆ドームも、ただの一風景として眺め、カメラに収めるのも良いかもしれませんが、人類にとっての、一つの分岐点にもなった広島という地を訪れたのであれば、それだけで済ませてしまうのは、人生の損失とも言えます。

原爆ドームの前で、何かを感じたのであれば、ついでの観光気分、物見遊山気分で良いので、広島平和記念資料館も、ぜひ訪れていただきたいです。

来なければよかった、見なければよかったと思うものばかりですが、目を背けていても、原爆ドームを今の姿にした原爆の惨禍は、現実に起こったことです。

原爆ドーム以外の遺構やモニュメント

広島市内で被爆の記憶を伝える遺構は、原爆ドームだけではありません。

広島市内は、原爆を連想させるものを避けて歩こうと思っても、絶対に避けられないほど、随所に遺構やモニュメントがあります。

「この世界の片隅に」で広島市内も訪れたいとお思いの向きには、原爆ドームからはやや離れたエリアになりますが、市内南部の江波にも足をのばすと、ふつうの観光旅行では出会えない広島を知ることができます。

江波山の上にある江波山気象館も、原爆ドーム同様、被爆前からの建物がそのまま残されているのですが、こちらはいまも現役の建物として使われていて、気象観測についての展示を見学することができます。

原爆の爆風で曲がった窓枠や、壁に突き刺さったガラス片が残る部屋も、公開されています。

建物全体、やはり欧風の風情ただよう建築様式で、原爆ドームが現役だったころの雰囲気を想像する一助になるかもしれません。

屋上からは、広島市内が一望でき、原爆ドーム方向をのぞむことで、爆風が江波まで届いたことに驚かれることでしょう。

原爆ドームをめぐる旅は、観光という名称を超えた感慨を、いつまでも心に残すはずです。

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