スタジオジブリの作品は子供も大人も楽しめるものが多いです。
人気作品はいくつもありますが、特に代表的と言える作品を3つ紹介します。
ジブリ映画と言えばコレ!
1.となりのトトロ
スタジオジブリを一躍有名にした「となりのトトロ」を代表作から外すことは出来ないでしょう。
「天空のラピュタ」に続く宮崎駿監督の作品で、日本中に大ブームを巻き起こしました。
年齢層を問わない作品内容で、小さな子供から大人まで楽しむことが出来ました。
観客動員数は80万人で、その後のヒット作品に比べると桁違いに少ないものの、実際に映画館に足を運ばなかった人たちも、その後の地上波放送やビデオなどを通して見知っている率は高いと推測され、国民的な映画と位置付けることが出来るでしょう。
映画に出てくるトトロのキャラクターは人気があり、ぬいぐるみなどになって愛され続けています。
さつきとメイの姉妹の交流が暖かくも悲しく、後半は涙なしでは見られません。
猫バスのインパクトも強烈でした。
都会では経験することのできない田舎暮らしが美しいアニメーションで描かれ、素朴な味わいのジブリ作品は多くのファンを生み出しました。
猫バスやまっくろくろすけなどのキャラクターも時代を超えて受け継がれ、その魅力は色あせることはありません。
となりのトトロが一躍大ヒットしたことで、ジブリ作品は遡って放映されることになります。
スタジオジブリの前会社が1985年に製作した「風の谷のナウシカ」や1986年に制作された「天空の城ラピュタ」も非常に話題を集めました。
天空の城ラピュタは77万人の観客動員数を記録していますが、こちらの作品も何度も地上波で再放送され、熱狂的なファンがいる作品として有名です。
呪文「バルス」は今でも有名で、引き合いに出されることも少なくありません。
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2.魔女の宅急便
ジブリ映画が不動の人気を得てからの作品で、魔法使いの少女キキを主人公に描いたお話です。
魔女の修行のため一人暮らしをはじめパン屋で宅急便の仕事を始めた女の子が、トンボという男の子と知り合い、ほのかな恋心を抱くことで箒で飛べなくなるなどのトラブルに巻き込まれます。
キキの相棒の黒猫ジジが大変可愛らしく、ちょっと生意気でいい味を出しています。
ジジのファンも多く、ぬいぐるみなどになって今も愛されています。
トンボが乗っていた飛行船が暴風に飛ばされるというトラブルがキッカケとなりキキは魔力を取り戻します。
キキとトンボの淡い恋心が甘酸っぱく可愛らしく描かれています。
スタジオジブリの長編映画としては当時初の他者の原作を使った作品でした。
観客動員数は264万人を超えています。
黒猫をシンボルとしている物流会社がスポンサーになったことでも話題を集めました。
主題歌にはユーミンこと荒井由実の楽曲が使われました。
ジブリ作品は当初東映によって配給されていましたが、東映が東宝に配給させた「となりのトトロ」と「火垂るの墓」の興行が失敗だったとして、ジブリ作品の配給を降りることになりました。
そのため、本作品が東宝配給の最期の作品となり、以降は東宝によって配給されるようになりました。
「火垂るの墓」は野坂昭如の小説を原作にしたお話で、野坂昭如自身の第2次世界大戦時の経験を描いたものです。
戦火の中14歳と4歳の兄妹が逃げまどい、妹は栄養失調で亡くなると言う悲劇的な内容で、涙なしには見ることが出来ません。
あまりにも重い内容であったことで見るのが辛すぎるという声も聞かれるほどでした。
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3.千と千尋の神隠し
ジブリ作品の中で最も成功を収めた作品と言えば、「千と千尋の神隠し」を外すことは出来ないでしょう。
観客動員数2350万人を記録し大ヒットした映画になりました。
千尋という10歳の女の子が神々が支配する異世界に迷い込み、豚に姿を変えられしまった両親を助けるために奮闘する物語です。
日本の歴代興行収入で第1位を達成し、第52回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞、第75回アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞するなど、数々の賞に輝いています。
海外の評価が非常に高く、カオナシのコスプレをする人も少なくありません。
「千と千尋の神隠し」の主題歌には「いつも何度でも/いのちの名前」が採用され、50万枚以上を売り上げました。
しかしこの想定外の大ヒットは同時期に公開されていた作品に多大な影響を及ぼし迷惑をかけたことから、次作「ハウルの動く城」では喧伝活動を行わない方針が採られ、宮崎駿自身にも活動縮小の影響が及びました。
この大ヒットの陰には1420万人を動員した前作「もののけ姫」の成功があったと見られています。
この後の「ハウルの動く城」は喧伝を押さえたにもかかわらず1500万人の観客数を記録しています。
ハウルの動く城は人気アイドルが重要なキャラクターの声を担当したことでも人気を集め、動員数でみればジブリ史上第2位の成功を収めたと言えるでしょう。
2005年の61回ヴェネツィア国際映画祭でオゼッラ賞を2006年にはニューヨーク映画批評家協会の最優秀アニメーション賞に輝いています。
この作品も地上波で放映されるたびに高視聴率をマークしています。
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