ニッチな外国語の資格:国際ポルトガル語検定試験


私たち日本人に馴染みのある外国語の資格試験といえば、英検やTOEICが挙げられます。

今日のグローバリズムの要請から、あるいは学校での外国語教育の実情から、いわゆる検定試験が英語偏重になっているのはやむを得ないでしょう。

しかし既に、言語別人口からすれば、英語は第三の言語に過ぎません。

第一は中国語、第二はスペイン語です。

中国語の場合は、中華系人口の多さを考えれば納得のいくことですが、スペイン語人口が英語人口より多いというのは意外に思う人も多いでしょう。

スペイン語人口が多いのは、本国スペインの人口の他に、中南米諸国のほとんどがスペイン語圏であることに由来します。

さて南米には、もうひとつのメジャーな言語があります。

それはポルトガル語です。

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ポルトガル語とはどういう言語か

ポルトガル語も意外に世界各地で公用語となっている言語です。

ポルトガルの他には、南米のブラジル、アジアでは東ティモールとマカオ、アフリカではアンゴラ・カーボベルデ・ギニアビサウ・サントメ=プリンシペ・モザンビーク・赤道ギニアが挙げられ、計10ヵ国となります。

言うまでもなく本国ポルトガルの他は、大航海時代のポルトガル海上帝国の覇権主義によって広まった言語であり、日本史を振り返ってみれば、最も初期に日本に入って来たヨーロッパ語であるということを思い出すはずです。

ところで言語の多様性というのはすなわち文化の多様性であると言え、彼のセルバンテスはポルトガル語を「甘美な言語」と表現し、オラーヴォ・ビラックは「ラティウムの最後の、粗野で美しい花」と評しています。

こうした言語的・人口的分布をみるポルトガル語というのは、ニッチの外国語として非常に面白い存在です。

ポルトガル語を学ぶメリット

ポルトガル語は先述の通り、ニッチの外国語として面白い存在です。

さてポルトガル語は日本でも、比較的馴染みの深い外国語のひとつです。

それは1990年代以降、ブラジルからの出稼ぎ労働者が大挙して来日しているため、北関東や東海圏ではブラジル人のコミュニティが存在し、自治体でもブラジル人向けに各種サービスをポルトガル語で提供できるよう工夫しています。

またブラジル人労働者を受け入れる企業も、社内標準やマニュアルなどのポルトガル語版の整備に力を入れています。

また日本からブラジルへも過去多くの人が移民していますので、現地の文化には日本語および日本文化が溶け込み、日本とブラジルには大きなつながりがあると言えます。

そのためポルトガル語を学べば、海外10ヵ国で使うことができるという他に、日本でもそのスキルを活かして活躍する機会が少なくありません。

ところでポルトガル語はラテン語との縁が深い言語です。

その点ではスペイン語・フランス語・イタリア語・英語との親和性がありますので、ヨーロッパ言語の、特にラテン系言語との間を容易に行き来できる言語のひとつです。

そして面白いのは、英語やフランス語に較べると、日本人にとって発音が容易である言語だという特徴を備えていることです。

例えば英語には子音終止の単語が非常に多いため、慣れないと聴き取りや発音が非常に難しい言語です。

その一方でポルトガル語には、母音終止の単語が非常に多く、また母音のバリエーションもさほど多くないので、日本人にも聴き取りや発音がしやすい言語であるということができるでしょう。

つまり学びやすい言語なのです。

国際ポルトガル語検定試験とは何か

ポルトガル語が面白い外国語であるということが理解できたら、これを学んで資格を取得するという発想も生まれるはずです。

ポルトガル語の有望資格としては、国際ポルトガル語検定試験があります。

これはポルトガル外務省と文部科学省との間に締結された協定によって1999年に開設された国際的検定試験であり、リスボン大学が主催する外国語としてのポルトガル語の資格試験です。

国際ポルトガル語検定試験では、準初級・初級・中級・上級・大学級と5つのランクが設けられています。

ランクに応じて、初歩的なコミュニケーションができるレベルから、日常生活・学習・ビジネスの場でコミュニケーションができる、更に大学教育に携わって言語・文化・科学技術などの各領域で研究を遂行できる能力を保障するレベルにまでと、多岐にわたっています。

国際ポルトガル語検定試験は、ALTE (Association of Language Testers in Europe)によって公認されている権威のある資格です。

日本では唯一京都ポルトガル語検定試験センターで毎年秋に検定試験が無料で行なわれています。
試験の申し込み等の取り次ぎは、京都外国語大学が行なっています。

最後に

ひとつ注意が必要なのは、日本におけるポルトガル語の実務は、ブラジルおよびブラジル人との兼ね合いにおいて行なわれることが多いと想定されますが、本国ポルトガルとブラジルとでは、同じポルトガル語といえども文法細則や発音の点で若干の違いがあることです。

国際ポルトガル語検定試験において、ブラジル式ポルトガル語に準拠した回答をすると、減点の対象となりうることに留意しなければなりません。

京都ポルトガル語検定センター

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