プロ野球・不滅の記録は?|通算犠打数

プロ野球には、様々な記録が存在します。
野球にそれほど詳しくない人でも、イメージしやすい記録であれば、王貞治が残した868本のホームラン数とか、イチローが7年連続で首位打者を獲得した打率などが一般的だと思います。

しかし、プロ野球の歴史には膨大な数の記録やデータが残っており、その中でも地味でマイナーながら一流選手、名選手の証とも言える記録に、通算犠打数という記録があります。

犠打とは、犠牲バントのことであり、この記録はどれだけ自分を犠牲にして、チームの勝利のためにランナーを進め続けたかを示すものです。

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プロ野球!不滅の記録

プロ野球における通算犠打数という記録

通算儀打数の記録には、一般的にも知名度が高いスター選手の名前はほとんどありません。

巨人という華やかなチームにいながら、裏方として堅実な働きをし続けた川相昌弘が歴代1位で、その他は西武で外野の名手として活躍した平野謙、ヤクルトで同じく守備の要としてチームを引っ張った宮本慎也など、玄人好みの渋い選手が名を連ねています。

トップテンまでのランキングを見ると、伊藤勤や金子誠など各時代を象徴する守備の名手、チームの核となる選手がランクインし、また現役では、今年からDNAに所属する田中浩康も6位に入っています。

打撃記録も投手の記録も通算記録の多くは、昭和以前の選手が独占していることが多いのですが、こと通算犠打数に関しては、年代もポジションも様々でありながら、いずれもチームをバッティング以外の面からも支えて貢献してきた選手が、ランクインしている特徴的な記録だと言えます。

一般的な知名度は低いかもしれませんが、プロ野球ファンからすれば垂涎ものの、実に渋い記録なのです。

通算儀打数という記録を残す難しさ

通算儀打数という記録の特徴は、他の各種の打撃記録とは別のところにあります。

バントとは、自分の出塁を諦めて塁上のランナーを進める行為ですから、ホームランや長打などが期待できる、中軸の選手にバントのサインが出ることはほとんどありません。

それゆえ、打率や出塁率が低いバッターや投手、守備優位で打撃をあまり重視されていない、非力なバッターが多用するプレーのように思われがちですが、それは必ずしも正しくありません。

パワーが売りのバッターや、守備・走塁に自信があるバッターなど、野手には様々なタイプの選手がいますが、どんな野手でもある程度打撃で結果を残せなければ、1軍でレギュラーとして使い続けてもらうことは難しいのです。

実際、通算儀打数の記録を残している選手は、2千本安打を達成していたり、打率3割を何度も記録していたりなど、バッティングで秀でた結果も合わせて残せている選手がほとんどです。

確かに、他の打撃記録に比べれば派手な実績を残している選手は少ないですが、打撃面でも実績があるからこそ、通算犠打を記録するほど、試合に出場し続けられたのだと言えます。

小技という印象のあるバントですが、確かにプロ野球選手として最終的に小技を生かす道を選択する選手はいるものの、上位の通算記録を残すに至るには、必ずバッティングで頭角を現し1軍に定着するという段階を経なければなりません。

通算儀打数1位の川相昌弘も、打率3割を残した実績が1度だけですがあります。
通算犠打数という記録の難しさは、バント自体は地味なプレーですが、それをし続けるために、1軍に野手として定着しなければならないというポイントにあるのです。

川相昌弘の特徴と残した偉業の記録

川相昌弘は、巨人でショートとして6度のゴールデングラブ賞を獲得した、守備の名手でもありました。

1軍に定着し始めた頃から、バッティングのみでは長く活躍できないと考え、バントをはじめとする、小技や守備・走塁など打撃以外の様々な面で、チームで貢献できる能力を身に着けようと、若い頃から努力していたそうです。

守備が上手いだけでは、試合終盤の守備堅めになってしまいますし、小技が上手いだけでは1軍定着が難しいですから、通算犠打数が歴代で、唯一500を超えるほど1軍で使われ続けた彼の実力の高さは、言うまでもありません。

そこで、更に自分が生き残るための活路を考え、見出した彼自身の努力と、プロ精神にもこの記録は支えられたと思います。

また通算犠打数が偉業だというのは、この記録がチーム方針や、監督に左右されやすいという事情もあります。

監督によってはバントを嫌い、どんな選手でも打たせて得点を狙う方針の人もいます。

また巨人というチームにあっては、生え抜きの強打者や補強で獲得された選手も多く、小技に秀でた選手が長年レギュラーを務めるのは、難しい球団だったはずです。

そういう環境の中でも、通算犠打数1位に輝くほどのバントができたのは、川相昌弘を起用するならバントをさせる、という彼自身の強みが、チーム方針も監督の好みも覆すくらい秀でた技術を持っていたということです。

野球経験者なら誰もが口を揃えるように、バントは見た目ほど簡単な技術ではありません。

どれだけ練習しても上手くならない選手は、プロ野球界にも多いのです。

そんな中で、晩年はバントをするための代打としての起用もあったほど、このプレーにおいて信頼のあった川相昌弘は、知る人ぞ知る名プレイヤーとして今もプロ野球ファンに親しまれています。

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