専門職には欠かせない!技術系の資格「毒物劇物取扱責任者」

日本の経済を支えている一番重要な産業は、材料工学です。

最新鋭旅客機や世界最強の米軍が誇る新型兵器の性能も、日本の技術で作られた材料によって支えられていると言っても、過言ではありません。

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毒物劇物取扱責任者は「ものづくりの国」に欠かせない国家資格

日本の技術でしか製造ができないような材料がたくさんあり、日本の経済は「ものづくり」によって支えられています。

そのため、日本にはモノ(材料)を作るために、研究開発を行う施設や工場がたくさんあります。何かのモノを作るためには、化学物質を使用しなければなりません。化学物質の中には、シアン化合物(青酸化合物)などの毒物や、各種の酸やアルカリなどの劇物も含まれます。

人体に有害な化学薬品を保管したり、取り扱いを行う際は、「毒物及び劇物取締法」という法律に基づいて管理を行うための「毒物劇物取扱責任者」を選任しなければなりません。

毒物劇物取扱責任者の仕事は、危険な化学物質を取り扱う場所で、保健衛生上の危害防止を行うことです。化学物質を取り扱う施設で、毒物劇物取扱責任者を設置しなければならない施設は、数多く存在します。

毒物劇物の輸入業、製造業、販売業が全て該当するので、工場や薬品を取り扱う会社以外にも、食品工場や分析・研究機関、建設業や清掃サービスを行うような会社も該当します。もの作りの現場以外にも、医療施設や教育機関も含まれます。

一定の条件を満たす人だけが、毒物劇物取扱責任者の仕事に就くことができます。毒物劇物取扱責任者を選任する場合には、行政(各都道府県)に届出を出す必要があります。これは法律によって設置することが義務付けられており、国家資格のひとつです。

毒物劇物取扱責任者になる方法と仕事内容とは?

毒物劇物取扱責任者になる人には、化学に関する専門的な知識を必要とされるので、法律で定められている一定の条件を満たしている人だけが選任されます。

法律(毒物及び劇物取締法)で定められる条件とは、「薬剤師」「大学や高等専門学校などで応用化学に関する学課を修了した者」「毒物劇物取扱者試験に合格した者」のいずれかです。

薬剤師であれば免許証を、大学の理学部や工学部、農学部などで化学を学んだ人は卒業証明書や成績証明書を提出します。大学で化学に関する内容を学んでいない人であれば、各都道府県が実施する試験に合格する必要があります。

試験に合格した人は、合格証明書を提出することで、毒物劇物取扱責任者として仕事をすることができます。毒物劇物取扱責任者の仕事内容は、法律によって定められています。

・毒劇物が規定通りに適正に運搬・保管・表示されているか管理すること
・毒劇物が規定通りに紛失・漏出するのを防止措置が取られているか点検すること
・毒劇物を運搬、廃棄が規定通りに行われているかどうか点検すること
・事故時の応急措置のために必要な設備器材の点検
・管理、保健所などの関係機関に届出、事故の再発防止のための措置を行うこと
・毒劇物に関して従業員に対する教育訓練や業務日誌の作成を行うこと

毒物劇物取扱責任者の資格は、大学で化学系や薬学系についての専門的な教育を受けていない人が、技術系の仕事に就くために必要な資格です。文系学部出身者で、薬品会社で営業をする人が、試験に合格して毒物劇物取扱責任者の仕事をするようなケースもあります。

毒劇物を保管したり運搬する際は、化学に関する専門的な知識が求められます。例えば、酸やアルカリを一緒に保管すべきではありませんし、化学物質によっては遮光・密封などをしなければなりません。

毒物劇物取扱責任者の試験内容や難易度は?

大学や高等専門学校などで、化学に関する専門的な教育を受けていない人であれば、各都道府県で実施される毒物劇物取扱責任者試験に受験して合格する必要があります。

試験は、筆記試験と実地試験が行われ、合計6割以上の得点率かつ各科目で4割以上の得点率が求められます。全体の得点率が6割を超えていても、1科目でも4割を切ると不合格になってしまいます。

ほとんどの都道府県では毎年1回試験が実施され、中には実地試験を行わずに、実施試験の内容を筆記試験に替えるケースもあります。

毒物劇物取扱責任者試験の内容ですが、筆記試験では法規、基礎化学、毒物・劇物の性質、取扱い・貯蔵知識が出題されます。実地試験では、取扱い方法、毒物・劇物の識別に関する内容が問われます。

受験資格は特に定められていないので、誰でも受験できますが、毒物劇物取扱責任者として選任されるためには、欠格事項に該当していないことや、年齢条件(18歳以上)を満たす必要があります。

毒物劇物取扱責任者試験の難易度ですが、合格率は約4割ですが、他の国家資格と比較すれば易しいです。

試験対策として書店で参考書を購入して、自分で勉強することもできますが、準備講習会に参加することもできます。どうしても、仕事ですぐに資格を取得しなければならない方であれば、準備講習会に参加すると良いでしょう。

毒物劇物取扱責任者は技術系の資格ですが、受験者の多くは化学に関する知識がない人がほとんどです。

文系大学に在学している学生で、メーカーや薬品などを扱う会社に就職することを考えているのであれば、在学中に試験に合格して、合格証明書を取得すれば就職活動が有利になる場合があります。

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