保育士とは、日本の国家資格の1つで、小学校に入学する前の0歳から6歳までの幼児の保育を、保護者に代わって担う人のことをいいます。
保育士資格は一度取得すると、更新する必要がありません。
そのため、資格保有者として生涯働くことができます。
また、その他の職業では、出産や子育ての期間はブランクになってしまいますが、保育士は子育ての経験がそのままスキルにつながるので、子育て経験のある主婦におすすめの資格です。
主婦におススメ!保育士
資格取得方法
保育士の資格を取得するためには、厚生労働省の指定する養成学校(大学、短大、専門学校など)を卒業するか、児童福祉法に基づいた保育士試験に合格する必要があります。
保育士試験では、筆記試験と実技試験が行われており、筆記試験に合格していないと実技試験を受けることはできません。
また、幼稚園教諭免許状を保有していると、実技試験は免除となります。
保育士資格と幼稚園教諭免許状を、両方取得している人も多くいます。
高まるニーズ
保育士の資格を取得して働く場合には、保育園などの保育施設に勤務することがほとんどです。
最近では、共働き家庭が増えるなど社会状況の変化もあり、ニーズは年々高まっています。
また、ベビーシッターや学童クラブ、児童館などで働く場合もあります。
そのため保育士の求人は多く、資格を保有していれば比較的簡単に就職は決まると言われています。
また、待機児童が多い都市部などでは、保育士の争奪戦も起きており、待遇の良いところに人が流れる傾向もあります。
保育士の給与や待遇は、他の職種に比べると低いと言われていますが、徐々に改善されてきています。
また、一般的な職種だと若い世代でないと就職するのが難しいといった状況があります。30代後半や40代になるとなかなか採用されないことも多くあります。
しかし、保育士の場合は需要が供給に追い付いていないため、年齢が高くても簡単に採用されるといったメリットがあります。
そのため、40歳を過ぎてから資格を取得した人でも、採用されやすいといった特徴があります。
長く事務職をしていたけれど、出産や子育てを機に資格を取得したといった人におすすめの資格です。
学校などを卒業してから保育士としてしばらく働き、出産などで仕事を辞め、子育てが落ち着いてから復帰しているという人も多くいます。
仕事内容
保育士は、子供の健康や成長をトータルでサポートする仕事をしています。
仕事内容をあげると、まず子供の身の回りの世話があります。
食事や排せつ、着替え等のサポートを行っています。
それから、子供に基本的な生活習慣を身に着けさせるのも、保育士の仕事の1つです。
子供が自分で着替えができるように促したり、うまくいかない場合には手伝ったりします。
また、様々な遊びを通して子供の健康的な成長をサポートします。
子供の様子を観察しながら、日々の遊びの計画を立てて、それを実行します。
ルールのある遊びやごっこ遊びなどを行い、子供に集団で遊ぶ楽しさや社会性を身につけさせたりします。
イベントなどを実施することもありますし、そのための準備も行います。
子供の健康状態をチェックしたり、行動や態度などをよく観察して、子供に適した保育を行うことが求められています。
また、保護者と連絡帳などを使ってコミュニケーションをとることも保育士の仕事の1つです。
保育園での様子を細かく報告したり、保育に関してアドバイスを行ったりします。
保護者から求められた場合には、相談に乗ることもあります。
ただ、モンスターペアレントなど保護者が保育園にクレームをつけたり、過剰な要求をするといった事例も起こっており、保育士の大きな負担となってしまうこともあります。
モンスターペアレントは社会問題にもなっています。
アレルギーを持つ子供も増えており、その食材を口にしないように気を付けるなどの対応をしなければならず、負担になることもあります。
「保育士」の魅力
保育士の仕事の魅力は、実際に子供に関わって、子供の成長を肌で実感することができるというところにあります。
子供にとって大きな影響を与える存在であるのは間違いありません。
そのため、保育士というと責任が大きく、重労働で大変な仕事というイメージを持っている人も多いと思います。
しかし、子供が好きという人にとっては、とてもやりがいのある仕事です。逆に子供が苦手という人にとってはあまり向かない職業です。
最近では、保育のニーズも多様化しています。
例えば、夜間に働く人のための夜間保育や早朝に預かってほしいというニーズに合わせた早朝保育、土曜日や日曜日に働く保護者のための休日保育などを行う保育施設も増えてきました。
保育時間の延長などを希望する人も増加しています。
その分、ニーズも増加しており、働き方も大きく変化しています。
保育士の中には、パートタイムで働く人も沢山います。
パートタイムであれば、フルタイムに比べると責任が軽いので、フルタイムで働くのは難しいと感じる人でも、働くことは可能です。