心も一緒に育てる!植物に携わる資格「樹木医」

日本の国土は、約7割を森林が占めています。この数字は世界的に見ても、トップレベルになっています。しかも南北に長くなっている日本列島は、気候的には、亜寒帯から亜熱帯までの広い範囲に属しています。

それだけ日本に植生している樹木は、いろいろになっています。

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人間の生活にとって大切な樹木の役割

都会にも、緑があります。たとえば、アスファルトやコンクリートで固められた都市の道路沿いに植えられている街路樹は、人々に安らぎを与えて、紅葉の時期には町に彩りを与えてくれます。

このほかにも、公園や神社、お寺の境内や学校など、見てみると都市部であっても、緑があちこちにあることがわかってきます。

つまり樹木は、私たちの生活と切っても切れない間柄にあるといっても、過言ではありません。

樹木や植物は、空気中の二酸化炭素を吸収して、酸素を吐き出しています。また、たくさんの水蒸気も発生させています。このように、樹木や植物は空気を浄化して、周囲の気温を下げる働きをしています。

ほかにも、樹木の役目はいろいろあります。人家や農作物を、風や海岸から舞い上がってくる砂から守ることも行っています。雪が積もる地帯では、線路などが雪に埋もれるのを防いでいるのも、樹木の役目になっています。

また、樹木は生態系を守るためにも、大きな役割を担っています。樹木を頼りに生きている小動物や鳥をはじめとした動植物は、たくさん存在しています。樹木がなくなってしまえば、それらの命まで脅かされてしまいます。

森林浴も、近年は話題になっています。

以上のように、私たち人間は、いろいろな働きをする樹木の恩恵を受けながら、生活をしています。

樹木が病気になったとき回復を助ける技術者

樹木も人間と同じように、元気がなくなってしまったり、病気になってしまうことがあります。病気になってしまう原因はいろいろとありますが、中でも最近特に問題になってきているのが、環境の悪化によるものです。

車の排気ガスや、工場からのばい煙などで汚染された大気や酸性雨は、人間にとってばかりか、樹木にとっても大きなダメージになっています。また森林は次々と開発されて、都市化も進展してきています。

このような激しい環境の変化によって、森林や樹木は衰退してきました。地域のシンボル的な存在になっている名木や、大きな木にも衰えが目立ってきて、ついには枯れてしまうものも出現するようになってきました。

こうなってくると、樹木の適切な保護対策が、緊急の課題になってきます。ですが、樹木の保護対策は誰にでもできるわけではありません。老衰して病気にかかってしまった樹木の樹勢を回復したり、保護してやるためには、専門技術が必要です。

ですがそのような専門的な技術を持っている人は、まだまだ少ないのが現状です。日本全国に散らばっている古木や巨樹を助けるためには、もっと多くの樹木の専門家が必要になってきます。

そこで、林野庁と財団法人日本緑化センターでは、貴重な名木や、巨樹の樹勢回復、保全に関する技術向上と人材の育成を図って、樹木医認定制度を創設しました。こうして誕生してきたのが、樹木医になります。

樹木医というのは、樹木のお医者さんのことですが、高度な知識や技術を持って、それぞれの地方の樹木や樹林の保護について研究を行ったり診断したり、治療を行っている技術者です。

7年以上の業務経験が必要になってきます

樹木医制度は、制度が設立されてから後の樹木医の活躍が認められて、農林水産大臣が認める公的な資格になりました。ですが、国の政策の変更によって平成13年度からは、大臣認定の資格はすべて廃止されたため、樹木医の資格も現在では、農林水産大臣の認定はありません。

ですが、樹木医の資格そのものに変わりはなく、樹木の専門家として、高度な知識や技術が求められることは同様です。

樹木医になるためには、樹木医認定制度の試験に合格しなければなりません。そして試験に応募するためには、ある条件が必要不可欠になっています。その条件は、樹木の保護、樹勢回復、治療などの業務経験が7年以上あることです。

応募する資格があるのは、大学や研究所の教職員や研究員、国や地方自治体の農林、緑化関係の職員、農林高校専門学校の教職員、造園業や農林業を営む人、このような職業について7年以上たっている人は、受験資格があります。

学歴は問われない試験になっていますので、大学や短大、高校などで樹木に関連する専門的な勉強をしていても、それは業務経歴には含まれません。ですから、樹木医になる資格がある人は、社会人になってから少なくとも、7年はたっていないといけないということです。

ですが、大学院での研究期間は、その内容が樹木医にふさわしいものであれば、業務経験の年数に含むことができるようになっています。

樹木医になるためには、まず業務経験を7年以上積んで、選抜試験を受けます。これは、樹木医の研修生を選ぶための試験でこれに合格すれば、研修を受けることができます。

研修が終わった後で、面接試験と認定審査が行われてて合格者が発表されます。合格をすれば、樹木医の登録を行います。

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