専門職には欠かせない!技術系の資格「手溶接技能者」

溶接とは、2つの材料を溶かして接着する方法で、建設現場や船舶や車両の製造現場などで必要とされる技術のひとつです。

溶接の作業を行う際は、高い技術を必要とするため、数多くの資格が存在します。

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溶接に関する国家資格と民間資格の違いとは

労働安全衛生法に基づくガス・アーク溶接技能者や作業主任者、ボイラー溶接士や溶接管理技術者などの国家資格があります。

他にも、民間資格として「手溶接技能者」の検定も行われています。国家資格の方は主に、作業現場の事故防止や安全の確保を目的としています。これに対して民間資格(手溶接技能者)の方は、一定水準の溶接技術を持っていることを証明するという目的があります。

「手溶接技能者」の検定試験に合格すれば、単に溶接作業が可能であるという事だけでなく、一定水準の技術を持っていることを証明することができます。

「手溶接技能者」試験は、学科試験と実技試験が実施され、試験に合格する必要があります。実技試験では、実際に鋼鈑や鋼管の溶接作業を行います。実技試験結果の評価は見た目だけではなく、接合部分について日本工業規格(JIS)や日本溶接協会規格(WES)に基づいた、強度試験(曲げ試験)をが行われ、一定以上の強度が保たれているかどうかも調べられます。

「手溶接技能者」の検定試験に合格すると、本当に現場で溶接の仕事に従事して、一定の品質のモノを作ることができる事を証明することができます。

溶接の作業を行う場合は、労働安全衛生法に基づく国家資格を取得することが求められますが、これだけでは高い技能を持っていることを証明することができません。

民間資格の「手溶接技能者」に合格すれば、現場で溶接作業に従事する際に求められる技術・経験を持っていることを証明することができます。

手溶接技能者の種類と受験資格とは

「手溶接技能者」に認定されるためには、一般社団法人日本溶接協会が実施する試験(実技のみ、または実技・学科)に合格する必要があります。

検定試験は、レベル(難易度)や溶接の種類ごとに細かく分かれています。 手溶接技能者は大きく分けて「アーク溶接」と「ガス溶接」の2種類があります。

アーク溶接は、溶接棒でアーク放電させた熱を利用する溶接で、ガス溶接はガスバーナーの熱で溶接します。両者の違いは、材料を溶解させる際の温度で、接合部分の材料によって使い分けられます。

アーク溶接には「被服アーク溶接」「ティグ溶接」「組合せ溶接」の三種類に分かれています。各溶接で、裏当て金の有無や接合させる鋼材の形状(薄板・厚板、薄肉管・厚肉管)ごとに、細かく分類されています。

ガス溶接は、材質と形状(炭素鋼板・薄板または薄肉管)ごとに種類が分かれています。各溶接の種類ごとに「基本級」と「専門級」の2種類があります。接合の向きや、材質(板または管)によって基本と専門の2種類の難易度に分けられています。

基本級では、最も簡単な薄板を下向きで溶接を行います。これに対して専門級では、板の立向・横向・上向、管の水平・鉛直固定の溶接が行われます。手溶接技能者の受験資格ですが、ガス溶接については労働安全衛生法に基づく国家資格「ガス溶接技能講習修了者」が必須です。

ガス溶接は学科試験が実施されず、実技試験だけです。「基本級」の試験は、15歳以上で1ヶ月以上溶接技術を習得した人です。これに対して「専門級」試験は、3ヶ月以上溶接技術を習得した人で、各専門級に対応する「基本級」に合格した人でなければ受験することができません。

最初に「基本級」に合格してから「専門級」を受験する必要があります。

手溶接技能者資格を取得する方法とは

手溶接技能者試験を受験するための準備として、実際に溶接の練習をして、溶接技術を習得する必要があります。アーク溶接については、学科試験も実施され、溶接の一般知識・溶接機の構造と操作・鉄鋼材料と溶接材料・溶接施工・溶接部の試験と検査・溶接作業での安全衛生が出題されます。

学科試験の内容については、日本溶接協会が指定するテキスト(新版JIS手溶接受験の手引き 日本溶接協会出版委員会編(産報出版株式会社))を用いて勉強します。

ガス溶接であれば、国家試験の「ガス溶接技能講習修了者」が必須なので、最初に国家資格を取得しておく必要があります。ガス溶接技能講習は、各都道府で厚生労働省の指定機関が実施しており、2日間の日程で講習会・修了試験が行われます。

アーク溶接の方は、国家資格取得が必須ではありませんが、労働安全衛生法に基づく「アーク溶接等の特別教育」を受けていることが、望ましいとされています。手溶接技能者試験に受験する事を考えている方であれば、事前に「ガス溶接技能講習」と「アーク溶接等の特別教育」を受講しておくようにしましょう。

手溶接技能者試験の出願方法ですが、各都道府県に設置されている「日本溶接協会各都道府県指定機関」で申込手続きをします。技能試験の日程は、各指定機関のサイトに掲載されていますが、各都道府県ごとに1ヶ月間に何回か実施されます。

平日だけでなく、土日も実施されています。実技試験は、専門学校や大学等の教育機関や、民間の会社などの施設で行われます。

手溶接技能者資格を取得するためには、最初に基本級に合格してから各専門級を受験する必要があります。

全部の種類に合格するためには、時間や労力が必要ですが、高い溶接技術を持っていることを証明するのに役立つ資格です。

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