林業技士の資格は、一般社団法人である「日本森林技術協会」の登録者名簿に登録を行うことで付与され、地球上に存在する重要な役割を果たす森林に関しての専門家です。
昭和53年に発足されており、森林や林業に携わる方は保有することを推奨される資格となります。
林業技士になるためには
林業技士は地球上の自然環境保全に欠かせない森林保護ノウハウを持った方となり、実際に評価を行ったり作業に従事する上での専門的な知識を有します。
その資格を得るためには、二つの方法が存在します。
養成研修による林業技士になる方法とは
まず養成研修を受けることでなることができ、その流れについては申し込みの期間内に申し込みを行うことから始めます。
受講資格は実務経験が必要となり、または林業経営部門における資格を保有していることが必要です。
大学・短大などで林業関係学科を卒業すると実務経験の期間を短縮させることができます。
そして受講資格が存在する方は応募者にレポート課題やテキストなどの配布が行われます。
2ヶ月ほど通信研修を受けることとなり、その後にレポートを提出し審査が行われ、合格者に対してスクーリング研修のフェイズに移行します。
スクーリングが終了するとスクーリング研修成績評価がなされ合格者の決定するという流れになります。
そこでの合格者は「日本森林技術協会」に林業技士として登録申請を行うことができ、技士登録証の発行によって晴れて資格が付与される形になります。
資格要件審査による林業技士になる方法とは
地球温暖化対策のためにも森林保護は欠かすことができませんが、林業技士の魅力は地球規模で考えた森林の専門家で単に試験を受験してなれるという性質の資格ではないです。
長年、携わってきた実務経験などを必要とします。
取得するためのもう一つの方法として、資格要件審査の方法でも実務経験が必要です。
森林土木部門と作業道作設部門に分けられますが、森林土木部門はレポート課題・テキスト等の配布があり、それでレポートを作成し提出することになります。
作業道作設部門は筆記試験があるため、それを受験する必要があります。
その後に提出されたレポートや試験の審査が行われ、合格者の決定がなされます。
後は合格した場合は、登録申請をすることで林業技士になることが可能で養成研修の方法と同じく、技士登録証が発行される流れとなります。
ちなみに養成研修の場合は申し込みの期間が5月からと早いですが、資格要件審査による方法の場合は7月からと2ヶ月ほど遅いです。
林業技士を取得すると、森林評価士、作業道作設士の称号を得ることができます。
林業技士になるための難易度について
地球温暖化の原因となる二酸化炭素を削減する上でも森林の果たす役割は重要です。
その理由としては森林は光合成をするのと同時に二酸化炭素を吸収し、人間の呼吸で必要となる酸素を排出するためです。
近年は地球規模で森林が失われている傾向が見られ、森林を保全していかなければ、いずれ人間の生活にも悪影響となるのは言うまでもありません。
そこで林業技士の資格を保有することは、森林の保護を始め、その評価や保護作業にも詳しい専門家であるということが可能です。
なおそれになるための方法としては上述のように養成研修の方法と資格要件審査の方法の二つが存在し、共に実務経験を必要とします。
実務経験が無い場合は取得することができないため、実務経験を必要として人によっては10~20年の実務を必要とするケースもあります。
難易度については、ほとんどが実務経験がカギを握ることとなりますので、それほど難易度が高い資格ではなく、レポートの提出や筆記試験などを受験すれば大抵の方が合格します。
民間に分類される資格のため、この資格がなければ仕事ができないことはありませんが、取得しておけば評価される可能性も高いです。
活躍が期待できる仕事とは
林業技士になると林業経営・林業機械・林業土木・林業評価・森林総合監理などの様々な業務が存在するため、そういった部門で活躍が期待できる人材になることができます。
実際に作業を行ったり、指導的な立場に立ったり、評価の依頼を受けたりすることも多くなります。
取得される方は都道府県や市町村の公務員、森林組合、社団法人、NPO法人などの公益的な団体の職員が多いです。
民間であれば建設会社、林業会社、木材製材所、建設コンサルタントといった企業に勤める上で活用することもできます。
また近年はハウスメーカーも多くなり、一般の個人向けの注文や分譲の住宅などでは無垢材を利用した住宅を建設されることが多いです。
そういった住宅建設では木材を多用することも多いため、専門家の立場から意見や評価することもでき、消費者にとっても参考できる材料を与えることもできます。
他にも森林伐採が必要なダム工事などの影響度調査や洪水や災害対策にも専門的な知識を活用することも可能です。
森林には地球規模で起こっている各地の水害を防ぐ働きがあるとして注目されています。
最後に
林業技士の資格は取得する上では実務経験が必要ですが、養成研修と資格要件審査の方法が二つあり、難易度も高くないため取得しやすいです。
対外的にも森林評価士、作業道作設士の称号も得られるので森林に関しての専門家としての活躍が期待できます。