子供たちにスポーツの楽しさを伝えるだけでなく、安全に、かつ正しく指導していく役割を担っているのが公認スポーツ指導者です。
この資格は細かく分類されており、指導される側の健康に関する意識を高めるほか、指導する側にもメリットがあります。
公認スポーツ指導者の資格の種類
公認スポーツ指導者にはいくつかの種類が存在しており、資格が細分化されています。
スポーツ指導の基礎を学ぶことができるのがスポーツ指導基礎資格です。
基本中の基本といえる資格であり、指導者を目指す人や地域でスポーツや健康に従事する人などが対象となっています。
次に競技別指導者資格では、専門的な指導を行っている競技別の指導者におすすめのものとなっており、指導員、コーチ、教師等の中から選ぶことになっています。
フィットネス資格は地域のスポーツクラブや商業のスポーツクラブなどにおいて、体づくり、健康づくりの指導をしている人に向けたものであり、スポーツプログラマーなどが該当します。
他にも、メディカル・コンディション資格、マネジメント資格といったものがあり、その中から今現在従事しているもの中から適したものを選び、その中で受講すべきものを選ぶという流れです。
こうした資格勉強を通じ、その競技や健康づくりに向けて自分が何をするべきか、どのように指導を行うべきか、そして、スポーツとはどうあるべきかというのがわかります。
資格取得までの流れとは
実際に取得を目指す場合、18歳以上であることがまずは条件となります。
競技団体の推薦を必要とする場合もありますが、基本的には自分で受講の申し込みを行っていき、講習会の受講ということになっていきます。
講習では、スポーツ指導者すべてが学ぶべき共通科目、各競技に特化した内容を教える専門科目の2つで構成されており、集団での講習や通信教育という形でのやり取りがあり、それによって学習をしていく流れです。
その後、各種科目で検定を行うことになりますが、合格すればすぐに資格が認定されるわけではありません。
実際には登録を行い、それでようやく認定されることとなります。
登録料を支払った後、認定されることになりますが、期間は4年間となっており、4年おきに登録の更新というものをしなければなりません。
4年おきの研修は日本体育協会などで受けることになっており、事前に登録の更新を伝えるはがきが来るようになっており、うっかり忘れていたということはなく、定期的な研修さえしておけばずっと維持していくことが可能です。
保有資格によっては免除されることも
講習では共通科目と専門科目をセットで受ける必要がありますが、中にはどちらか1つが免除されるケースも存在します。
別の公認スポーツ指導者の資格を取得している場合、共通科目に関しては講習も試験もすべて免除ということになり、専門科目だけの講習、試験を受けていきます。
また、専門学校などで講習会の免除が認められるコースの授業を受けていた場合も講習や試験の一部、もしくは全てを免除してもらえるため、わざわざこのためだけに勉強し直す必要はありません。
一方、指導員としての資格を得る場合で、専門的な資格を有している場合は専門科目の方が免除され、共通科目のみを受講することになります。
また、テニス協会の普及員がテニスの指導員になる場合も、専門科目が免除され、共通科目での受講、試験により認定されるため、指導員を目指す場合には、共通科目だけが対象となり、そこだけに集中すればそれで問題ありません。
専門的な資格を持ち、それを活用した仕事をしていきたいという場合には、保有しているそれを補強してくれるだけでなく、いい勉強にもなるためおすすめです。
スポーツリーダーになるには
スポーツリーダーは公認スポーツ指導者の基礎のものであり、共通科目のみで構成されています。
このため、最初にここをパスしておけば、次に専門的なものを習得するときには負担が軽減されるため、ファーストステップとして受ける人がほとんどです。
基本的には通信講座での受講ということになっており、期間は3カ月となっています。
カリキュラムは35時間となっており、それをこなすことで試験を受けることが可能になります。
受講料自体は3万円弱となっており、課題が3回提出され、6割以上の点数をとることができれば合格です。
受講料に資格認定料が含まれているため、結果として受講料自体がすべての費用を含んでいるということになります。
スポーツリーダーの場合は資格の更新が必要なく、半永久的に持ち続けることが可能です。
競技別の指導者を目指す場合、スポーツリーダーのところで学んだ部分はすべて免除となり、専門科目だけをだいたい40時間学びます。
これに共通科目が入れば倍の時間はかかることを考えても、先に受けておくことは大切です。
最後に
健康意識を高めるということは、多くの国民、そして指導する側にとっても重要なことです。
競技別といっても、無数に及び、オリンピックでは採用されていないようなものまで含まれており、指導者を目指す場合にこうしたものを取得することが武器となりそうです。