大人になって気付いた美味しい春の食べ物「ふき」

ふきは、キク科フキ属の多年草の野菜です。「ふ」ゆに「き」いろい花が咲くために、「ふき」という名がついたという説があります。

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大人になって分かった、春の味覚

ふきは、春に旬を迎える季節の野菜

一般に出回っているものは、尾張フキとも呼ばれる、「愛知早生(あいちわせ)」という愛知県で栽培されている品種が多いのですが、山野や河川のへりなど、あちらこちらで自生している野生のものも多く見られます。

愛知早生は、みずみずしく柔らかい食味が特徴です。

他に、京都や奈良で栽培されている「京フキ」「河内フキ」という品種は、柔らかくて美味しい上に香りも高いのですが、収穫量が大変少ないので、一般市場にはあまり出てきません。

また、少数ですが「秋田フキ」という種類もあります。これは、長さは2メートル、葉の直径は1メートルを超える大変大きな品種です。

秋田の名産として栽培されていますが、とても硬いので、料理用ではなく砂糖漬けにして、製菓用として少量出回っています。

ふきは、地下茎を伸ばす野菜で、茎自体はずっと地下に潜ったままです。私達が一般に「ふき」と呼んでいるものは、葉っぱの枝の部分にあたります。まだ寒い春先に出回るフキノトウは、ふきの蕾のことです。

また、数少ない日本原産の野菜で、平安時代にはすでに食用の野菜として栽培されていた記録のある、大変歴史のある野菜でもあります。

しかし、ふきをはじめとした、春先の野菜や山菜には、独特の風味や苦みがついてまわります。

この苦みに、冬の間に溜まった体内の毒素を抜く働きがあると言われているので、春にふきを食べるのは、大変理にかなったことなのですが、独特の風味のために、ふきが苦手だと思う人も少なくありません。

特に、小さなお子さんには、ふきが食べられない子も多いようです。

実はふきって、すごい野菜

そんな、苦手な人も大勢いるふきですが、やはり旬のものですから、春先になると、ふきが食卓に上るご家庭も多いのではないでしょうか。

特に、ひな祭りのご馳走は、ちらし寿司に貝のお吸い物、そして春先のご馳走として、ふきと油揚げの煮つけ、というのが定番の献立ですよね。ふきはとても身体にいいし、美味しい優れた野菜なのです。

前途のとおり、毒消しの効果が高いのですが、それ以外にも、胃を健やかに保ち、血液を清浄にするなどの効果も認められていますし、古くから、痰を切り咳を止める食材としても使用されていました。

他にも、カリウムや食物繊維、カロテンが豊富で、様々な体調改善に期待の持てる野菜です。また、葉には葉酸が多く含まれています。

葉酸はお腹の赤ちゃんの成長に必要で、特に神経や脳の発達に深く関係していると言われていますので、妊娠中、また、妊娠を希望する女性には、是非とも意識して摂取してほしい栄養素です。

また、フキには「クロロゲン酸」というポリフェノールの一種が含まれています。

このクロロゲン酸は、フキの苦みになっているのですが、抗酸化作用に優れており、老化防止や癌の予防をする働きがあります。

このように、フキは、実はすごい野菜なのです。

旬のものを食べて、今より健康になれるなんて素晴らしいことですから、大人も子供も、是非とも食べておきたい食材です。

しかし「作っても子供が嫌がって食べてくれない」という意見も多いことでしょう。「どうやって料理をすればいいのかわからない」という意見もよく耳にします。

確かに、買ってもどう触ればいいかわからない、料理をしても食べてくれないのでは、意味がありません。

フキの下ごしらえは、とっても簡単で楽しい

でも、フキの下ごしらえは、実はとても簡単です。まず、下茹でをしてアクを抜きます。下茹でに使う鍋は、なるべく大きな鍋にしてください。

葉の部分は切落として、茎部分を、下茹でに使う鍋の直径くらいの大きさに揃えて切ります。そして、まな板に切ったフキを並べ、一掴みの塩をまぶし、手でゴロゴロ転がします。

この「板ずり」という作業で、塩を馴染ませます。次に、お鍋にたっぷり沸かした湯にフキを入れ、箸でガラガラと勢いよくかき混ぜます。ここで豪快に混ぜることで、アクがしっかり抜けるので、思い切って混ぜてくださいね。

フキの状態にもよりますが、大抵は3分くらい茹でれば充分です。少し透けたような、綺麗な緑色になるのを目安にしてください。

茹であがったら、今度は冷たい水で一気に冷やします。この、一気に冷やすことで、フキの綺麗な緑色をキープします。

充分に冷水にさらして、フキが冷えたら、次は皮をむきます。包丁を使っても、指でも構いませんので、フキの片方の端の皮を少しつまんで、下にちょっとだけ引っ張ります。

これを、一周分繰り返したら、少し剥けている皮をまとめて持って、今度は一気に引っ張り下げてつるんと剥いてしまいましょう。皮を剥いたら、水につけて出来上がりです。

とても簡単で、しかも楽しい作業なので、お子様と一緒にすると、面白がってやってくれること請け合いです。水を変えながら、冷蔵庫で一週間はもつので、おひたしや煮物、和え物や天ぷら、混ぜご飯など、色々にアレンジをして楽しめます。

フキの苦みが嫌だというお子様には、マヨネーズで和えたり、お肉で巻いたり、細かく刻んで肉団子に混ぜたりすると、美味しいと言って食べてくれることが多いです。

栄養のある旬の野菜を、みんなで楽しく美味しく食べられたら、素敵ですよね。

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