富山の薬売りが発祥?日本が誇る食玩文化の歴史

紙風船
以前はどこの家庭にも置き薬というものがありました。

年に一度か二度回ってくる薬屋さんがいて、使った分だけ料金を払うというシステムでした。

現在のように、どこにでも薬局やドラッグストアーのある時代とは違い、この置き薬は大変便利な物だったのです。

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日本の食玩文化の歴史

富山の薬売り

この置き薬屋さんが富山の薬売りと言われた人たちでした。

薬を売る商売は室町時代に始まったとされますが、個人の家を回る形ではありませんでした。
富山の薬売りの形は17世紀の後半、富山藩で始められました。

あまり作物も取れず、藩の特産物もない富山藩で開発された薬があったのです。
反魂丹というものですが、これが江戸城内で話題になったのです。

城内で腹痛に苦しむ他の大名に富山藩主が反魂丹を服用させたところ、あっという間に回復したというのです。
これに驚いた他の大名たちが富山の薬売りを自分の領地へも来てくれるよう頼んだことで、全国に広まったのです。

これが日本における置き薬の歴史の始まりです。

藩主が奨励したことですから、富山の薬売りたちは正々堂々と他国へ行き商売ができたのです。
更に藩の庇護の元、商品の種類も増えて行きます。

こうして、富山の薬は全国に普及していったのです。

しかし、日本が明治維新を迎えると、富山の薬売りたちが苦境に立たされる歴史が始まります。
明治政府が漢方医学を廃止したのです。

しかし、置き薬業界は結束して生き残りをはかりました。
しかも、日本から海外への輸出を始めたという歴史もあるのです。

やがて20世紀に入り、いろいろな法律が作られていきます。
置き薬に関する法も文書化されていきました。

置き薬のおまけ

さて。置き薬と言えば子供たちの楽しみは「おまけ」でした。

これは、江戸時代からあったようで、当時は浮世絵で役者絵や名所絵(風景画)など配られました。
決して子供のおもちゃではなかったのです。
しかし、遠い江戸で人気の浮世絵がもらえることは、大きな楽しみだったのでしょう。

ほかにも、食べ合わせの表や芝居の情報なども伝えられました。
当時は徒歩での行商のため、軽い物が好まれ、植物の種というのもあったようです。
食玩とは少々趣が違います。

食玩と言えるようなおまけは子供たちに配られたには、紙風船が始まりでした。
これが本当の日本における食玩の始まりです。

昭和になると、薬売りの持ってくるおまけは子供が対象となります。

紙風船はもちろん独楽などもありました。
プラスティックが安く供給されるようになると、独楽はプラスティック製になっていくのです。

薬売りから始まったおまけは、たばこを買うとカードがついてくるというものに変わっていきます。
1900年頃のことです。

ところが、このカードほしさに子供たちがたばこを買うようになり、それが問題視され、未成年者喫煙防止法ができたのです。
おまけが生んだ法律だったのです。
ちょっとした脇道のお話です。

グリコのおまけ

薬売りから始まった食玩は、やがてグリコへと引き継がれていきます。

グリコのおまけは大正時代からあったのですが、これが日本における菓子のおまけの始まりです。

グリコのキャラメルを買うと、パッケージの上に小さな箱がついていて、その中におまけが入っています。
それが楽しみでついつい買ってしまった子供たちが多かったことでしょう。

戦後になっても、まだグリコのおもちゃは木製の小さな車などがありました。
やがてプラスティック製になり、小さな家具などもありました。

それを沢山集めて楽しんでいた子供たちが多くいたのです。

現在も多くある食玩

グリコのおまけがしばらく席巻していましたが、カバヤのチョコレートや明治製菓のマーブルチョコレートなどにも食玩がつくようになります。

それらは、おもちゃというよりシールやカードのようなものでした。

やがて、変身ヒーロー物のスナックが登場し、カードを集めると何かがもらえるというカードコレクションタイプに変わっていきます。

これ以降は、新しいヒーローが現れると次々にカードコレクションが始まっていったのです。

富山の薬売りから食玩まで

食玩の歴史をみてみると、まさにそれは富山の薬売りから始まったと言っても過言ではありません。

ほんの小さなお土産が人々の心を慰めてくれたのでしょう。

現在はテレビやパソコンもあり、いろいろな地方の情報も居ながらにして入手できます。

しかし、江戸時代などは交通機関も徒歩のみですから、そんな情報はなかなか手に入りません。

そんな時、全国を回っている薬売りたちのお話は子供でなくても、わくわくしたのでしょう。

どこの土地では、こんな話があったとか、こんな食べ物があるとか、いろいろな情報がもたらされたのです。

同じようなおもちゃが全国にあったり、同じような言い伝えが全国にあるのはもしかした薬売りたちは広めたのかもしれません。

最後に

現在でも置き薬をおいていあるご家庭もあります。
多くはご年配の方がいらっしゃるところです。
半年一度訪ねてくれる薬売りをきっと楽しみに待っているのでしょう。
話し相手の減ってしまったご年配者のささやかな楽しみなのかもしれません。
昔は子供が待ち、現在はご年配者が待っている薬売り。
無くならないで欲しいものです。

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更新日:

-ホビー
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